B065 1989年6月3日(土)問題だらけの第2分隊

6時半ごろマルモンの脇でお湯を沸かしレーションに入っているコーヒーを作ってビスケットの朝食をとった。7時半ごろになぜが分からないけれど突然正規軍の車両整備用のトラックがやって来た。しかし出発する気配がない。一体どうなるのだろう・・・。ここでは修理出来ないと言う判断なのか、牽引されて近くの海兵隊の基地まで行く事になった。1時間ほど整備の人間があちこち弄りまくってどうにか出発する事が出来た。小1時間も走っただろうか???今度は連隊のどの中隊かわからない前のトラックに追突してしまった!ドレイヤーが居眠りでもしていたのか???何とも問題だらけの第2分隊であった・・・。しかし途中、道端でフルーツを売っている露店の桃を買ったりパンやクッキーを買ったりして遅れた割には少し楽しい道中であった。ひたすら走って夜の12時ぐらいにやっと中隊に追いついた。ひどく寒い上に眠い。分隊のトラックは調子が悪いので別のマルモンに交換になった。ポンチョを故障したマルモンに忘れて来たので走っている時は寒くて寝るに寝られずずっと歯を食い縛っていたので顎が痛くなった・・・。

1989年6月4日(日)

明け方4時に修理が終わった元のマルモンに乗り換えた。ポンチョは忘れた場所にそのままあった。急いで身体に巻きつけて走り出したと同時に眠った。9時ごろ中隊の車列が止まり朝食をとれと言う事だった。30分程して再び出発した。今日は少し雨が降っている。昼ごろ、中隊車列は古い工場跡地に止まった。昼食後に睡眠を取って夜に再び移動を開始するのだ。今夜は特に防寒に気を付けた。アルミの耐寒シートを足から腰にかけて巻きつけ、パーカの上からポンチョをかぶる事にした。しかし走り出すとすぐに寒くなった・・・。

夜中の何時かは覚えていないけれど、かなり大きな街の中を通った。人っこ一人いない、街灯だけの夜の街並みは、それはそれで中々見応えがあって綺麗だった。

一層ポンチョを強く身体に巻きつけてウトウトしていたら、だんだん空が明るくなって来た・・・。

1989年6月5日(月)

今日も朝9時半ごろ何処かの街外れの空き地に中隊車列は停まった。半端じゃない寒さだ。朝食のためにお湯を沸かし、今朝はココアを飲んだ。しかしそれでも寒いので急いでまたお湯を沸かしてコーヒーを飲んだ。どんどん寒い方へ向かっている感じだ。北上しているから寒くなるのは当然だろう。

12時ごろやっと今日の目的地に着いた様だった。曇っていて小雨混じりだったけれど、すぐに太陽が出て来た。そうしたら今度は急に暑くなって袖をまくってもいいぐらいになった。フランスは地方によって気温差が結構あるので戸惑う事が多い・・・。

1989年6月6日(火)

夜の移動は無く普通に寝られた。朝8時半に起きてずっとゆっくりしていた。午後になってフランス軍の短機関銃MAT49と狙撃銃FR F-1の講習を受けた。夜8時になって再び出発した。

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