B063 1989年5月31日(水)戦闘行動テスト

朝から2人ずつそれぞれの相方との戦闘行動のテストが始まった。ブロン伍長が空包と訓練用手榴弾を配っている。数に制限は無いようだったけれど、軍隊は基本セミ・オート(単発)で撃つ。映画「ランボー」の様に撃ちまくる訳ではないのでそんなに弾数は必要ないから25発入りの弾倉2本分50発を受け取り手榴弾は2つ受け取った。弾倉には23発詰めた。弾倉いっぱい詰めると送弾不良になるからという事を本で読んだからだった。

ソバージュと出発地点の脇の木の根本で弾倉に空包を詰めた。

試験官は公平を期す為なのか、他の小隊の下士官が務める事になっていた。

僕等の番が来た。FA -MASを構えながら道を進む。何か発見したらすぐに相方に合図を送らなければならない。その時間もない咄嗟の敵の場合は間髪入れず発見と同時に撃たなければならない。ソバージュが先に進んで僕は5メートルぐらい後ろを進んだ。奴が止まると僕も止まる。最初の敵は遠くにいた。ソバージュが止まって射撃の態勢に入る。僕は少しだけ近づいて周りを警戒した。それについて試験官の軍曹が質問する。なぜそうしたのか???各自やる事は決まっているのでそれについて答えると「OK!そのまま進め!」と言われまた進み始めた。しばらく行くと僕とソバージュが交代するように言われ僕が先に歩いた。突如藪から敵が出てきた!僕は腰だめで何発か撃った。ストップがかかり軍曹が近づいてきて僕に話しかけた。「反応は良かったけれどそのまま腰だめではなく一瞬で伏せてそれと同時に撃て!」と言われた。確かにそうだ。そのままデカイ票的のままでいたのはいけなかった。進んでいくと、最終地点までにガス攻撃でガスマスクの装着の仕方やけが人を見つけた時の対処の仕方、敵味方問わず死体を発見した時はどうするかなど、ソバージュと先頭を交代しながら進んで特に何も言われず終わった。

連隊にバスで戻ると給料日をもらいに行った。着いたばかりなのに忙しい。夜は酒保に行く事が出来たけれどバーしか開いておらず大した買い物が出来なかった。だがビールには有り付いた。

                            読んでくれた人、ありがとう