1990年6月18日(月)
午前中は排水溝の土を吐き出す作業。午後は雨で作業なし。
1990年6月19日(火)
今日は弾薬庫のガードだった。正規軍と一緒だった。正規軍で分哨長の上級伍長は気難しそうに見えたけれど、話をしてみたらとても気さくでジブチに2年居たそうだ。夕食後はその話を聞いたりして中々面白かった。基地のキャンプよりのんびりしているのでいつもよりは楽だった。
1990年6月20日(水)
窓枠のペンキ塗りは終わって、それらを乾かしていたので、今度はそれらを取り付ける作業だ。ペンキ作業中は防虫網がなかったので蚊が入り放題だったのでそれも取り付けた。午後はブラブラしていた。
あと1ヶ月でフランスに戻る事が出来る。短い様で長い。でも退屈だった6月ももう直ぐ終わりだから気分的には少し楽かな???7月に入ったら、車両の整備や帰国の準備できっと忙しくなるはずだ。早くそうならないかなぁ・・・。
1990年6月21日(木)
午前中は一番奥の上級伍長達の部屋の窓に防虫網を取り付けた。デュキノア上級伍長に「俺らの部屋がなんで一番最後なんだ?」と皮肉を言われた。僕が俯いて黙っていると笑い出して「冗談だよ!日本人、笑え!」と言われたけれど笑いようがなかったのでそのまま作業を続けた。午後はまた排水溝の土を除去した。
今日はちょっとだけいい事があった。いつもフランス人と連んでいて何かあるごとに口争いをしていたハンガリー人のバッス。小隊のほとんどがいなくていつも毎日顔を合わせているせいでだんだんお互いのことが分かって来て、この頃は一緒に食事に行く様になったり、今日などは一緒の作業だった。たまに冗談も出て一緒に笑った。彼は支援中隊から来ていて、僕の様に早く自分の中隊に戻りたいと言っていた。
明日の午後小隊が戻ってくる。また慌ただしくなるだろう。そしてフランス人を鬱陶しく思うことだろう・・・。この頃はフランス語がまだまだだったのでそう思っていた。階級が上がるにつれてこの「フランス人を鬱陶しく思う」と言う感情は無くなってゆくのだがまだこの時はそこ迄では無かったのだ。
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