B146 上等兵になる

1990年2月22日(木)

衛兵勤務

 

1990年2月23日(金)

午前中は武器手入れ。午後は倉庫の整理。夕方からは48時間の外出の許可が出ているので、第3小隊のヴァスコとマナンと3人でマナンの家へ行く事にした。営門を出てタクシーを拾おうという事になり国道までの数百メートルを歩いていると「オゥ!お前らどこまで行くんだ?」とBMWの中から怒鳴っているのがいる。よくよく見ると、運転免許の時の教官だったリバス上級伍長だった。有無を言わさず3人とも彼の車に乗せられた。ものすごいスピードでアヴィニョンに向けて走り出した。アヴィニョンにある彼の行きつけのバーに連れて行かれた。電車の時間ギリギリまでリバス上級伍長にビールをご馳走になった。仕事中と違ってとても面白い人だったのでみんなで笑った。電車の時間が近づいて来たので、再び彼の車に乗せられて駅に向かった。城壁を出る所の赤信号で止まった時に夜の仕事をしているおねぇさんに声をかけられた。リバス上級伍長が「この若いの3人でいくらだ?」と値段を聞いている。僕ら3人顔を見合わせて「電車があるから無理です!」と言ったけれどリバス上級伍長は本気で値段交渉していた。

 

1990年2月24日(土)

夜行電車に乗り朝9時ごろ森帰る予定が間違った車両に乗ってしまい途中で切り離されて全然別な場所まで行ってしまった・・・。4時間余計にかかってマナンの家のあるReimsに到着。私服に着替えて街を散策した。夕食は自分たちで作って非常に愉快な夜を過ごした。

 

1990年2月25日(日)

午後にみんなで街を散歩して夕方の電車で連隊に向かった。

1990年2月26日(月)

明け方連隊に着く。連帯朝礼の後はマナンとトラックの整備。

1990年2月27日(火)

今朝は久々に15キロの駆け足だった。もう最後尾を走るという事は無い。その後は昨日同様マナンとトラックの整備。

1990年2月28日(水)

朝早くから車両の点検があった。なので毎日トラックの整備をやっていたのだ。特に問題はなかったのでマナンと顔を見合わせて安堵した。

午後にサイズの合わない戦闘服などを連隊補給庫に交換に行った。その時管理小隊でこの間伍長訓練コースを終えた中隊事務をやっているメルヴェイユに「お前はもうすぐ上等兵になるぞ!」と言われた。やっとか!と思ったけれどそれなりに嬉しかった。おまけに今日は給料日だ。良い事が重なった。マイルズ脱走。

 

1990年3月3日(土)

朝の中隊での集合の時に名前を呼ばれて上等兵の階級章を中隊長に付けて貰った。その後に中隊中の士官や下士官に上等兵になった旨申告して回った。その後は各小隊の伍長にも挨拶した。

中隊のほとんどは月曜日から演習に出発するのでいなくなるけれど、アフリカへ行く第2小隊と僕だけは演習に参加しないので大した仕事はなかった。管理小隊で武器庫で仕事をしているジューヴもアフリカ行きに入っていた。なかなか面白いやつですぐに仲良くなったのを覚えている。階級章のついている胸を見ると何だか擽ったい様な気がした・・・。

 

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