番外編 2

Garde 24h =ガード、24時間の衛兵勤務。式典用制服。朝6時半の交代から翌朝6時半に下番するまでの24時間勤務。国旗が降りると戦闘服に着替える。制服の準備が大変なのとその点検があるので最も嫌われている勤務と言っていい。

 

Piquet d’Intervention = ピケ・ダンテルヴェンシオン、連隊の初動班。連隊に何かあった時にいち早く展開する。戦闘服にフル装備で実弾を携行している。

 

Corvée = コルヴェ=雑用  例corvée ordinaire コルヴェ・オーディネール=食堂の雑用

 

36h = 週末土曜の昼から月曜の朝の点呼までの外出を「36時間」と言う。当時の外人部隊は土曜日は半ドンであった。正規軍はいち早く土日休みを採用したけれど、外人部隊は中々採用にならなかった。何か特別な事がないと土曜日は半ドンなので実家が遠い奴や遠くへ遊びに行く事は難しくて正規軍が羨ましかった。週末が48時間になったのは僕が下士官になってかなりしてからであった。

 

48h = 週末金曜日の18時から月曜日朝の点呼までの外出を「48時間」と言った。その他に極たまに連休があったりすると72h「72時間」もあった。

 

Piquet d’Honneur =ピケ・ドヌール=儀仗兵。下士官一人が儀仗隊長。その下にラッパ手と10人の儀仗兵がいる。たまにCompagnie d’honneur=中隊単位での儀仗隊を組む場合がある。主に将軍など高位の人が来る時や式典などの時に編成される。

 

P-4= ぺ・クアトル=80年代に今まで使っていたアメリカのJeepに代わって配備された軽車両。中隊長など主に役職のある士官が使っていた。中隊長車は後部のアンテナに二等辺三角形の中隊の色の旗を付ける事になっているので誰が来たか誰が乗っているのかがわかるようになっている。連隊長はその旗の色が緑と赤半々の外人部隊色である。

この車はドイツ「メルセデス・ベンツ」の「Gクラス」をフランスのプジョーがライセンス生産したものでエンジンはもちろんプジョーなので馬力が無かったし4速までしか無かったので高速道路ではエンジン回転数が高くなり唸りながら走っていた。エンジン音が独特なので、かなり遠くからでもP -4が来たというのがわかる。窓の部分がドイツ軍と違いナイロン製で、古いやつはナイロンがくたびれて透明度が無くなり酷く見づらかった。その窓枠を停車時に手で外さないといわゆる「窓が開いている」状態にはならないので不便であった。

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