B115 太陽が出ると力が漲ってくるのだ

1989年10月7日(土)

今朝はついに「赤」の障害コースだ。ケーブルを滑車を使って下りるのを「青」のコースでやったけれど、それは10メーターあるかと言う高さだった。「赤」のコースでは、地上27メーターの鉄塔から滑車を使って下りるのだった。着地地点の前から足をペダルを漕ぐ様にして着地の衝撃を和らげるのだ。走りながらの着地ということにある。

ケーブルはピンと貼っているわけではなく少し弛んでいるので、飛び出した瞬間はそのまま下に落ちる様な感覚だった。あっという間に終点が近づき慌てて足をペダルを漕ぐ様に忙しく動かして無事に地上に降りた。飛び出した瞬間は少し怖かったけれど、滑車でスムーズに降って行く最中は非常に爽快であった。

そのあとは、「tyrolienne doubles」(チロリアン・ドゥブル)と言う、2本平行になっているケーブルを若干上りだったけれど難なく渡り終えて終わった。「赤」は確かに「青」に比べて高さや距離が長いけれど何とかなりそうだった。

cable2

昼食後は部屋全員がベッドに潜り込んだ。ここ2、3日は平均5時間も寝ていない上に移動は全て駆け足だったのでクタクタだったのだから当然だと言えば当然だ・・・。でもまだ第1週目が終わったばかりだ。あと2週間ある。もっときつい訓練が待っているけれど絶対最後まで頑張ってやるぞ!

 

夕方、盛岡でバンドをやっていた時のドラマーの「ツチヤさん」からの手紙を受け取った。まさかここで手紙を受け取ることができるとは思っていなかったので驚いた。近況が沢山書いてあって何度も読み返した。

 

1989年10月8日(日)

8時起床。朝食後は当番小隊なので隊舎の掃除をした。その後は一日中寝ていた。

 

1989年10月9日(月)

今朝は体の調子がすごくいい。何かワクワクしてきておまけに太陽も出て力が漲ってくる。この週末はたっぷり寝て休んだので、今週も頑張るぞ!という気になっていた。

午前中は「市街戦」の残りの訓練と、「赤」を少しやった。午後は各種のロープ降下のやり方の復習や、一般家屋の壁の登り方、ブービートラップ(罠)の仕掛け方などをやった。

 

夕食後は夜間のロープ降下を数回やった。昼過ぎから曇ってきたけれど雨は降らず、夜間のロープ降下訓練では、夜にもかかわらず星空で、ロープを結ぶ時なども星明かりがあったので問題なく出来た。

 

隊舎に戻って熱いシャワーを浴びたらあまりにも気持ち良くてベッドに入ったらすぐに眠ってしまった・・・。

 

読んでくれた人、ありがとう

 

 

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