B077 1989年7月3日(月)ほぼ全員ぬるいビール

朝6時半に勤務が明けた。急いで運動着に着替える。今朝も駆け足だった。ここでは毎朝駆け足で始まる様だった。今日は一日中復習だった。中隊の地階にある第1小隊の倉庫を改造した簡易教室でルスィック軍曹とセルヴァン伍長の授業が行われた。昨日よりもっと詳しい説明がされたけれど早口だったのでわからないところも出てくる。

6日からパリの革命記念日(7月14日)のためにかなりの人間が出かけるらしいので連隊はかなり静かになると誰かが言っていた。

昼食後はみんなで集まって復習をしろとルスィック軍曹に言われた。

1989年7月4日(火)

駆け足の後は「地雷」についてだった。陸上自衛隊の時は歩兵(普通科)だったので全く知識はない。フランス軍が使っている各種対人地雷と対戦車地雷の取り扱い方を覚える。ただ単に踏んだり車両の重さで爆発したりする地雷だけでは無かった。髪の毛ぐらいの細さの通電しているワイアを使ったものは、それが切断されると作動する。生まれて初めて見る物ばかりなのに早口のフランス語で説明される。おまけに黒板の字もミミズが這った様なとは良く言った物だがそれをフランス語でやられるので判読するのが大変だった。

夕食後はまた管理中隊のクラブへ行ってビールを飲んだ。20人ほどいたが、全員ビールで、それ以外飲んでいる者は見えなかった。

カステルノダリーでもそうだったが、この夏の暑い時期にもかかわらず皆ぬるいビールを平気な顔をして飲んでいる。

一本が250mlなのだが、そんな温いビールでも3本目には気にならなくなってくる・・・。

明日はまた勤務で「P・I」だという事をシャルトンが教えてくれた。

切手を買うことが出来たので安心して手紙を書く事が出来る。

1989年7月5日(水)

勤務がついているので今朝の駆け足はなかった。ここでの「P・I」の勤務で待機室に行くのは夕方かららしいので、早速「教室」へ降りていって勉強だ。今日は「地雷探知機」について習った。

夜は酒保が閉まってから掃除をする。23時に連隊内を巡回して終わった。

1989年7月6日(木)

午前中は各種地雷の操作の仕方を演習用の模擬地雷で実演した。その後はテストの勉強なのか、50ほどの質問に口頭で答えるのをやった。フランス語での質問(もちろんだ!)にフランス語で答えなければならないので、よく質問を聞かないとならない。キャロン上級伍長が今日は担当であった。元軍曹で、何をやったのか分からないけれど上級伍長に降格させられたらしい。その様な連中は至る所にいた。

夜は「P・I」の勤務明けなので、管理中隊のバーへ行ってビールをたっぷり飲んだ。

読んでくれた人、ありがとう

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