B076 1989年6月30日(金)「Pont du Gard」(南フランス・ガール橋)

pont du gard 2

いきなり6時に戦闘服で集合させられて行軍に出発すると言われた。体格のいい中尉、この人が小隊長かな???持ち物はFA -MASだけだったけれどものすごく早いスピードの行軍だった。途中の食料品の店でジュースや水を買った。僕らはまだ何も支給されていないので水筒は無かった。海外では水を買うというのを読んだことがあるけれど、これがそういう事か?背嚢は僕ら新米7人に一つだけだったので交代で背負った。持って来たのはタオルと海水パンツだった。延々5時間以上歩いて着いた所は観光名所の一つ、「Pont du Gard」(ローマ時代に作られた水を運ぶための水道橋)であった。休憩後は海パンになってその大きな橋の下を流れる川にみんなで飛び込んだ。海水パンツをなぜ用意しろと言われたのが分かった。水は綺麗で2メートルぐらい奥まで見えた。僕らだけじゃなく観光客も浅瀬で水に浸かっていたり海水浴よろしく泳いでいた。橋の上は物凄い観光客だった。とても素晴らしい眺めだ。ここは僕のお気に入りの場所になり、年に何回か眺めに来るようになった。

帰りに絵葉書でもと思ったけれどすぐにトラックに乗せられて連隊に戻って来た。日射病だろうか?ひどく頭痛がしたけれどとても良い日だった。

夕食後は中尉との面接だった。まだ正式にはどこの小隊かは決まっていないけれど月曜には決まるという事だった。

 

カステルノダリーの時に同じ中隊で僕らより先に連隊に配属になっていた「タケシタくん」と再会した。彼は第2中隊だという事だ。第3中隊はあんまり評判が良くないという事も聞いた。マジか?

 

1989年7月1日(土)

 

10キロほどの駆け足で1日が始まった。ペースはものすごく早くて最後の方は付いて行けなかった。やっとの事で走り終わってシャワーを浴びて中隊長の所へ申告に行くというので制服に着替えた。

第3中隊に正式に配属になった。

 

今日は酒保は休みらしく、夕食後は「タケシタ君」と本部管理中隊のバーへ行ってビールを飲みながら色々と話を聞かせてもらった。

 

1989年7月2日(日)

 

まだ新兵なので早速日曜勤務だ。自衛隊だと日曜祝日の24時間勤務は代休はつくけれどここにはそんなものは無い。P・Iの勤務だ。待機室での非常待機だ。だが寝ている暇はない。早速セルヴァン伍長から一冊の教範を渡された。

爆薬についてだった。爆薬を爆破させるには何が必要だとか色々な種類について勉強した。導火線を使うやり方と電線と電気信管を使うやり方を覚えた。セルヴァン伍長はゆっくり説明してくれたのでよく分かったけれど幾つかの単語は後で辞書で調べないとならなかった。このような技術関連の事はよく理解しなければならない。爆薬を扱うので危険だからだ。

 

 

読んでくれた人、ありがとう

 

 

 

 

 

 

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