B 236 自習時間はサボりの時間か???

1991年11月某日

朝は週番当直伍長の起床の笛の音で普通に6時起床であった。新兵訓練や伍長訓練と違って朝は自分の連隊にいた時の様に6時起床なのでゆっくり出来た。起きて洗面、髭剃りといつもながらの事をいつも通りこなす。食堂には朝食を取りに行った記憶はないので、一階のコーヒーの自動販売機でコーヒーを買ってタバコを吸って誤魔化していたのかもしれない。中隊のクラブで新鮮なクロワッサンやパン・オー・ショコラなど売っていたしコーヒーのマシンもあったのでそこで朝食を取ったこともあった。

ただそんな事が出来るのは朝自分がどこかの掃除当番に当たっていない時に限られる。僕らは下士官候補生なので掃除の仕方は知っているし手の抜き方も知っていた。なので掃除は早かった。ただ掃除しなければならないところは沢山あって、小隊事務室、廊下、トイレなど順番は日番下士官候補生がリストを見ながら順番に決めるけれども頻繁に掃除当番は回ってくるのだ。

 

7時45分に中隊集合、それが終わって8時ぐらいから12時10分前ぐらいまで教室なり野外で授業がある。1時間に10分ぐらいの休憩がある。午後も同様だ。たまに17時ぐらいに早く終わっても隊歌を歌いながら中隊の建物の周りを夕食の集合までぐるぐる回った。

 

夕食後は教室で自習を義務付けられていたが、教室にいる人数がなんか少ない。サボっているのは明らかだ。最初は僕も頑張って教室にいて自習の真似事をしていたがシェフたちが別にチェックするわけでもない、本当に「自習」だったので、みんなでいろいろ話をしたりして時間を潰した。そのうち夜の掃除の時間になりみんな部屋に戻る。下士官候補生なので夜の点呼はない。それは楽であった。シャワーを浴びて早いやつはもうベッドに入っている。

 

そのうちに僕は自習時間に酒保に行ってビールを飲んでくる様になった。買い物に時間を当てたりもした。僕らの小隊は識別用に黄色と緑色の肩章をつけていたのだけれど、それを着けていると下士官候補生というのが一目瞭然なので、新兵訓練中隊にいる新兵訓練伍長などは僕らに何も言えず、自分が引率している新兵だけに関わっていた方がいいというのを知っているので、僕らが飲んでいる時は非常にリラックス出来た。でもそれは下士官訓練に慣れてきた辺りからだ。

 

この時初めて民間仕様の寝袋を酒保のバザーで買った。当時600フラン(1万2~3千円)ぐらいで、そこそこの値段がしたけれど、軍の支給品の寝袋より小さくて軽く、この寝袋は何年にも渡って役に立ってくれた。

 

読んでくれた人ありがとう

 

 

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