第4外人連隊にいるとき、週番軍曹をしていた。終盤当直室は、中隊長の事務室の真ん前で、いきなり中隊長のダラス大尉に呼ばれた。簡単に「階級、名前、勤続年数、どこの小隊か」の申告をして、話を聞く体勢に入った・・・。中隊長はいきなり「及川軍曹、第5外人連隊に行く気はないか???」と言われた。僕は「???」であった・・・。とりあえず「少し考えさせてください。」とだけ答えた。第5外人連隊は、僕のイメージでは、古株の連中だけが配属を許されると言った感じであった・・・。僕は勤続年数がまだ4年とちょっと、フランス外人部隊の1任期5年も経っていなかった。それよりいつかはジブチにある第13準旅団(13eme DBLE)へ行きたいなぁと軽く考えていた。「まぁ、よく考えてみてくれ」と中隊長に言われて退室した。同僚連中には「中隊長室へ呼ばれるなんて、オイカワ、何をやったんだ???」と、僕が何か失敗をして、中隊長に呼ばれて大目玉を喰らったと勘違いしていた。しかし、どうしたものかと考えて悩んでいるという話をすると、「そりゃぁ、絶対に第5外人連隊に行くべきだ!」と話した同僚全員に言われた。小隊長のアンドレス曹長にも「一度ぐらいは海外の連隊に行くのも手だぞ!」と言われた。僕は上等兵の時に1度、4か月ではあったけれど、アフリカ大陸のど真ん中、中央アフリカ共和国へ行ったことがあって、でも、海外経験はそれっきりで、どこにも行く予定はなかった。それより戦闘工兵の分隊長の資格を取ったばかりで、元いた第6外人工兵連隊へ戻るのが夢であった。僕はしばらく考え込んだ・・・。小隊長のアンドレス曹長にも、次席指揮官のディュミ上級軍曹にも「一度は海外の連隊に行ってみるべきだ!」と言われた。2人はフレンチギアナの第3外人連隊で一緒に勤務した経験があり、それ以来友達付き合いをしていた。その彼らに言われて、僕は行く気になった。
その旨を中隊長のダラス大尉に告げると、「わかった、及川軍曹、手配に入る。」告られた。その当時、アンドレス曹長は中隊付き曹長の要職に移動していて、小隊長は、ポルトガル人のトレス曹長に変わったばかりで、分隊長もイギリス人のジョーンズ軍曹、ニームの第2外人歩兵連隊から来ているフランス人のキャロン軍曹に代わっていた。ジョーンズ軍曹はものすごい大酒飲みで、僕も酒は好きだけれど、僕の2倍どころの話ではなくて2乗は飲む飲んべいであった(笑)
僕は仕事から外されて海外に行く連中は必ず通る第1外人連隊行きの準備を始めた。90リッターのキャンティーン1個と100リッターのキャンティーン2個に荷物を入れる。向こうでは売っていない物とか色々あって結構な荷物になった。
中隊事務のケべァ-レ軍曹に荷物の配送を頼み、一路第1外人連隊行きの列車に乗った・・・。
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