アフリカ中西部某国日記2-2

翌日はホテルのマネージャーのイブラヒムが僕に会えて喜んでくれた。そりゃそうだ。去年色々な事を頼んでやってくれたのでチップを弾んだからだ。ソファーも部屋に運んでくれていた。着替えるのに便利だからだ。特にブーツを履いたり脱いだりするのにソファーがあると便利だからだった。膝が悪い僕にはありがたかった。

ホテルには僕らチームの他には、東欧のどこかの国のNGOの連中が沢山いて、そのおかげでホテルのレストランのメニューはあるけれど、注文は受けられないそうだ。時間がかかり過ぎるからだ。僕は去年は晩飯にはチキンサンドイッチとビールを毎日頼んでいたけれど今年はダメそうだった。なのでイブラヒムに頼んで僕専用に毎日チキンサンドイッチを作ってくれる様にキッチンへ命令を出してくれた。ホテルの従業員たちも僕のことは覚えていて挨拶してくれた。アフリカ各国(ここアフリカ中西部某国で14カ国目)を回ったけれど、ここのホテルはなかなか居心地が良かった。

 

しかし到着してすぐ1週間の隔離期間があると言われて今週は仕事が無くブラブラしていた。夕方になるとなぜか同僚たちがプールサイドに集まってくる。そうして酒盛りが始まるのが常だった。久々のビールでいい気分になったところで仲の良い同僚のルイジの部屋へ誘われる。彼の部屋はキッチンがついているので分厚いポーク・ステーキなどを焼いてくれたりしてなかなか美味かった。当然の事の様にそうなるとワインだ。彼の部屋には何でもあった。なので愉快な夜を過ごす事が出来た。ただ、去年は夕食前になるとアメリカ人たちは何を嗅ぎつけたは知らないけれどルイジの部屋へ来る様になった。それも手ぶらで。ルイジの部屋へ来ればただ酒が飲めると思っているらしい。それがルイジにとっての不満で、今回は仲の良いフランス人だけが入る事が出来るらしかった。特に僕とフランス人のカートはほぼ日参している。昨日はアメリカ人のスティーヴが来た。彼は夕方の酒盛りの時に仲良くなって酒飲みという事が露呈したのであった。太い葉巻を吸うやつで太っていて酒盛りの前にホテルのプールでいつも泳いで?(水浴び???)いた。

 

昨日の夕食はパスタにボロニェーズソース(いわゆるミート・ソース)で、みんな鱈腹食べた。食前酒の時にルイジがどこで見つけたのかアニス酒(フランスでよく飲まれている食前酒)のボトルを出して来てスティーヴに勧めた。スティーヴは臆する事なくグラスを取り飲んだ。アニス酒は色はウイスキーの様で、味を自分好みにするために水を足す。そうすると白く濁る。スティーヴは結構な量を入れたらしく、グラス半分も飲むと「こりゃぁ結構強いな!」と言ったので僕とカート、ルイジと3人で大笑いした。ゆっくり飲めよ!

 

僕はワインのせいでかなり酔っ払ってしまって、「タバコを吸いに行ってくる!」と3人に言い残してタバコを吸いにプールサイドへ行った。かなり酔っているのは自分でもわかった。タバコを吸い終わるとホテル内へ入る扉を開けてルームキーを出してすぐ側の自分の部屋へ入った。トイレで用を足し、ルイジの部屋へ戻るのではなくソファーに腰掛けてしまった。靴を脱ぎ、着ている物も脱ぎ、ベッドへ潜り込んでしまったのだ。それに気がついたのは今朝であった。「さて?昨日の夜は何を知ったっけなぁ???」さっきルイジに言われて気がついた。かなり飲んだらしかった。ビール2リッター、ワインはボトル3分の2・・・。

 

今日は午前中お金を下ろして買い物だ。タッパウエアーを買わなくては。朝食で出てくるクロワッサンとかパン・オ・ショコラ(チョコパン)を入れて帰りの装甲車で食べるのだ。仕事は朝食が朝の5時、6時にホテルを出て憲兵隊の詰所で装甲車に乗り換えて8時に訓練所に着くという物だった。14時まで途中昼食無しでノンストップで授業を行うので腹が空く。なので帰る時に食べるのだ。朝食をガッツで食べたら大丈夫なのは知っているけれど、何かあった時のためだ。

ということで来週からいよいよ本格的に始まるのだ・・・。

 

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