B170  寝る時は屋根のある所で寝ろ!

1990年5月23日(水)

今日も一日中ペンキ塗りだった。まだ少し疲れていて体がだるかった。

夕食の時に「明日は象を見に行く」と言う話が出た。自由参加でトラックで行くらしいので行く事に決めた。象を見られるかどうかは象の機嫌次第という事なので無駄足にならないといいけれど・・・。今夜のガードは3時5分から4時25分と最悪だ・・・。

 

1990年5月24日(木)

9時少し過ぎに出発したけれど、ガイドのピグミーは僕らとは違う時間と距離の感覚を持っている様なのだ。1時間ほどトラックで移動し、そこから歩いて30分と言っていたけれど、前回のダイアモンドを見に行った時の前例があるので信用はしていなかった。案の定象がいるらしい所までトラックで3時間、そこから歩いて1時間もかかった・・・。日のささないジャングルの中、膝まで水に浸かりながら湿地帯を超えて、開けたところに出た。いた!15頭はいるか???遠くだったのか白い象に見えた。カメラを持っているやつは一斉にカメラを象の群れへ向けている。とても静かなところで何か秘密の場所といった感じがした。この静寂を乱さない様にという雰囲気があったのかどうか、みんな静かに喋っていた。30分ぐらいそこにいただろうか???帰る時間になった・・・。

宿舎に着いたのは20時近かった。今夜のガードはまた夜中の2時から3時15分までだった。スェーデン人の兵卒トルセンが僕のことを起こす筈だったけれど、彼は自分がガードに立っている最中にどこかに腰をかけてしまいそのまま眠ってしまったらしかった。起こされたのは3時半だった。奴はかなり慌てていて僕の次のガードのやつの名前を「お前に次のガードは誰だ???」と僕に聞くといなくなった。おかげでガードをせずゆっくりと眠ることが出来た。明日は基地に戻る・・・。

 

1990年5月25日(金)

今日ブアールの基地に帰る為に出発した。朝から暑く埃がすごかった。なんだかクラクラしてやたら眠かった。夕方結構大きな集落の近くに停車した。みんな今日中に基地に着くと思っていたのでガッカリしていた。一日中凸凹道を走ってクタクタだ。でも、屋根の下で眠れる事で少し安心した。何人かは涼しいところで寝ようとしてベッドを外に出していた。中尉やベルグ軍曹もだ。

ガードが終わって寝袋に潜り込んでしばらくしたら物凄い雨が降ってきた。寝る前は満点の星空だったのに。

僕は夕方ベッドの置くところを探している時に一瞬「僕も外にベッドを出そうかな!」と考えたけれど外の方が蚊が一杯いたしその魅力的な考えは却下したのだった。その激しい雨音を聞きながら「中で寝る事にしてよかった!正解だったぜ!」と考えながらすぐ眠ってしまった。

朝起きて外にいた連中のことを見たら全ての装具や戦闘服がビショビショになったらしいという事が分かった。

相当ひどい雨だったらしくあまり寝ていない様に見えた・・・。

 

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