B 145 古株になり始める???

1990年2月18日(日)

昼近くに起きる。明日はまたまた衛兵勤務なので午後はアイロンがけだ。でもさっさと終わらせてゆっくりしていた。

 

1990年2月19日(月)

金曜日と同じく第3小隊のオラック軍曹とだった。だからいつもなら嫌な勤務だったけれど冗談が飛び交い気が紛れる。夕方に夜間用に戦闘服に着替えるために中隊に戻った。「明日はフランス陸軍の偉い人が来るので、お前は衛兵勤務が終わったら式典用の正装で集合だ!」と言われた。衛兵勤務の正装をまだ脱いでもいないうちにそんな事を言われて目の前真っ暗・・・。部屋に戻り急いで戦闘服に着替えてから制服のシワになったところに急いでアイロンをかけて詰所に戻った。夜間は嫌な時間帯に当たってしまって明日はきついだろう・・・。

 

1990年2月20日(火)

衛兵勤務を交代して中隊に戻り急いで髭を剃って再び正装に着替える。そして連隊正門に並んだ。これは師団長の迎えという事だった。それが終わると中隊全員正装で営庭に整列した。そこへヘリで陸軍の司令官が到着した。フランス人にしては特大サイズで、僕らの連隊長が小さく見える。15分ほどで終わり、再び戦闘服に着替えると下士官食堂の雑用だ。でもあまりたいした仕事はなくて15時ぐらいに放免されたので部屋に戻りロッカーなどの整理をした。

木曜日の衛兵勤務に回された。今回の中隊勤務は3回ともオラック軍曹とだ。6人の兵士の中で二番目の古参になってしまっている。最近は新人がたくさん中隊に配属になってきている。しっかりしなくては・・・。

 

1990年2月21日(水)

午前中???午後は重機関銃の手入れだったけれど、中尉に「ケピをかぶってこい!」と言われて小隊事務室に顔を出すと「これからアヴィニョンまで行くからお前が運転手だ!」と言われた。なんだって?基地外はまだ一度しか走った事はない。おまけに運転する車はP4(Jeepに変わって最近フランス軍に配備された軽車両、決してメルセデスのGクラスではない。中身はプジョー・・・)だ。中隊長などが乗る車両で、僕なんかはまだ運転した事はない。週番伍長がとりあえずエンジン始動や、毎回元の位置に戻さなければならないウインカーの説明をしてくれる。

各車両ごとにある書類に日付、行先や運転手、同乗者などを書き込みP4の脇で中尉を待った。中尉が乗り込み僕も乗り込んだ。営門前で停車する。営門へ書類を提示して衛兵が記入用紙に車番や行先などを確認する。いざ出発だ。僕が今までに運転した車といえばルノーの軍用4トントラックだけで、このP4はギアチェンがイマイチしっくり来ないというかスムーズ過ぎて戸惑った。なんとかアヴィニョンに到着した。時計台広場の空きスペースに駐車した。「ここで待っていろ!」と中尉に言われたので座席に座ったまま中尉を待った。タバコを吸っていいものかどうか迷った挙げ句一本火をつけた。観光客だろうか?あまり兵士を見たことがないらしくジロジロと見られた。おまけに真っ白のケピをかぶった外人部隊兵なのでかなり目立った事は確かだった。

用事が終わった中尉が戻って来る姿が見えたのでエンジンをかけた。止めた場所は城壁内なので、中尉の説明でなんとか城壁外へ出て国道までたどり着いた。連隊に戻った時は汗ビッショリだった・・・。明日また衛兵勤務なのにグッタリしてしまった・・・

 

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