B130 工兵の記念日 (サンタ・バルバラ)

1989年11月29日(水)

午前中は、いつもの如く演習から帰ってきたので、ほぼ全ての装備品などの整備だった。4f8048d404444ee7addfb3ae9bb7ffa7

午後、中尉に呼ばれた。明日から「100歳の重機関銃」である12,7mm重機関銃の訓練コースへ行けと言われた。これは面白いぞ!実際の射撃や分解組み立てだけではなく航空機の識別などもやると言う事だ。ヴァルダオンの演習前にその事は決まっていた様で、そのために演習中の機関銃射撃に小隊から選ばれたらしかった。マダガスカル人の新兵のマナンツァラ(通称マナン)と一緒だった。彼は痩せていて駆け足が早かったけれど、歳が上で馬鹿をやる仲間には入らず落ち着いていた。中々イイ奴だった。

今日は給料日だったけれど、なぜか1200フラン多く支給された。何でかな?

 

1989年11月30日(木)

小隊は相変わらず装備の手入れだったけれど、僕は重機関銃の訓練コースだったので別行動だ。訓練担当は管理中隊のユーゴスラビア人のラドニック中尉だった。初日から航空機識別の授業だった。まずフランス軍の航空機の種類や特徴を習った。自国の航空機は完璧に覚えなくてはならないから当然だった。それから「ソ連軍」の航空機だった。子供の頃からそう言う本ばかり読んでいたのが役に立った。ラドニック中尉の話は面白く、授業は楽しかった。

午後も航空機識別の授業。

 

1989年12月1日(金)

一日中機関銃の諸元や航空機識別の授業。

 

1989年12月2日(土)

午前中は射撃と日記にはあるけれど、基地の近くには重機関銃を撃つ事が出来る射撃場は無いのでどこだろう???午後は手入れ。夜はビールを酒保で買ってきたけれど風邪気味で21時にはベッドに入る・・・。

 

1989年12月3日(日)

10時ぐらいに起きた。ゴロゴロする。午後は少し洗濯をしてから明日は工兵の守護聖人のサンタ・バルバラの記念日なのでその式典用の制服の準備。今日の風邪気味で調子がイマイチなので20時過ぎにはベッドに入った。

 

1989年12月4日(月)

今日は全ての工兵の記念日だ。外人部隊司令官のル・コール将軍もやって来て大きな式典だった。フランス中の工兵連隊や消防士などの基地で式典が行われていると言う事だった。式典の最後に将軍の前を行進して遅い昼食になった。明後日は中隊の全ての武器の点検があると言う事だったのでいくつかの武器を武器庫から出したのだけれど、16時から連隊全員の外出許可が将軍から出たので慌てて武器庫へ取って返した。いきなり暇になったので部屋でぼーっとしていたらビトウさんがやって来て「外出しよう!」と言うので、初めは乗り気ではなかったけれど、久々に街の空気を吸いに行ってみるかと気が変わって17時ごろタクシーでアヴィニョンへ向かった。久しぶりの街は目に痛いぐらい華やかに映った。以前行った事がある中華レストランへ行った。普段が酷いのですごく美味しく感じた。マネージャーらしきアジア人が僕のことを覚えていてくたのかやって来て挨拶してくれた。もっとも3回通って3回とも制服だったので当たり前か。食事を終えて別の通りのバーで一杯やってから連隊に戻った。

 

 

読んでくれた人、ありがとう

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