海外の連隊へ

B280 中隊長のダラス大尉の事務所に出頭しろと誰かに言われた。出頭してみると、「オイカワ、5REに行かないか???」(第5外人連隊に行かないか???)といきなり言われた。まだ新兵訓練が始まったばかりだし、この第4外人連隊では、1年が過ぎようとしていた。

海外経験は1等兵の頃、中央アフリカ4カ月しか無いしこのタヒチにある第5外人連隊は、古株ばかりが行くことが出来ると聞かされていた。僕はまだ4年ぐらいの勤務だし、いくら軍曹でも行こうと思っても、行く事が出来る連隊ではなかった。そのタヒチの連隊に「行ってみないか???」と言われたのだ。僕は、複数の同僚にその話した。みんな「そりゃぁ行くべきだ!」と言ってくれたので(同僚は、「2年間ジブチ(13DBLE)や、2年間ギアナ(3REI)など」海外経験豊富であった。)そこでの問題は、荷物であった。僕は独身であったので、100リッターのキャンティーン3つに荷物を詰めて、先輩で同僚の斉藤さんに余分な荷物をしばらくの間預かってもらうことにして出発準備をなんとなく始めた。その時は、ウォークマンは古くなって壊れてしまって持っていなかったので、フランスとスペインに挟まれたアンドーラ(税金が安いのでなんでも安かった。)安いやつ(ソニーではない(笑))を手に入れた。それと同時にダブルカセットのラジカセも買った。そして、小隊が訓練所に向かう日に小隊長のトレス曹長や同僚軍曹たちに別れを告げ、外人部隊入隊、除隊、海外配属、帰国、必ず通る外人部隊本部がある第1外人連隊があるオバーニュへ向かった。

オバーニュに着くと、僕と同じ様に第5外人連隊へ配属になる下士官の中に、メカニックのロムレールという軍曹がいた。彼は第6外人工兵連隊にいて、僕とは顔見知りであった。そのほか、小隊長の基礎教育で一緒だったフォンテンヌという第2外人落下傘連隊から来た軍曹がいた。夕方になると、下士官クラブへ行き旧交を温めた。

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